令和元年8月3日(土)北区スポーツ推進委員を対象として、北区王子にある東京都障害者総合スポーツセンターの協力を得る形での車いすスポーツ体験会を行いました。
当初は実際に車いすを使った体験会のみの予定でしたが、東京都障害者総合スポーツセンターの高山課長のご厚意により、まずは一時間の座学を受講してから体験をする流れに変更になりました。
座学ではパワーポイントを使った資料を見ながらの講義でしたが、個人的に一番印象的だった点は、同じように車いすを使っているように見える障害者でもどんな事情から車いすを使うことになったのかや障害の重さによっていくつかカテゴライズされているということでした。これは、車いすスポーツや障害者スポーツを少しでも学ばないと知ることはありませんでした。
また、その障害の重さや動かせる肢体の可動範囲により使う車いすの構造が違うことを知ったのも新しい発見でした。
その他にも、障害者スポーツに関わるときに心得や配慮すべき点などについても教えて頂き、非常に参考になりました。
約一時間ほどの座学を終えるといよいよ車いすの体験に移ります。私自身はそもそも車いすに乗ったことがありませんでした。初めて車いすに乗ってみた感想としては、「操作について見ているのとやってみるのでは大違い」と感じました。
車いすの操作では、思ったように移動できなかったり、逆に無駄な動きが多くなってしまったりで、健常者だとしても車いすを操ることは本当に負荷が大きいことを体感しました。
実際の体験内容としては、体育館の中を往復してみたり、鬼ごっこや風船を使って楽しみながら体験できるプログラムでした。
また、テレビで車いすスポーツを見ているだけでは判らなかったこととして、スポーツ競技用の車いすと日常移動用の車いすでは見た目以上に構造が違っていたり、競技によっても車いすの造りが違う点がありました。
途中、北区スポーツ推進委員の発案でもある車いすキンボールスポーツを試してみるべくボールを持ち込ませて頂き、少しだけチャレンジしてみました。
実際に車いすに乗った状態でキンボールに触れてみて解ったこともいくつかありました。例えば、車いすに乗った状態で向き合ってボールをセットしてみると、セット間を車いすが通り抜けてヒットするには少し狭いことが判ったり、ヒットされたボールを車いすで追いかけてレシーブするには、ボールの巨大さからかなり難しいことなどが挙げられるかと思います。
しかし、座学の際に高山課長から教えて頂いたことを振り返ると、①スポーツをすることの目標を確認すること、②安全第一で行うこと、③ルールやレベルは柔軟に考えること、など非常に重要な示唆がありました。
このような障害者スポーツに取り組む際に意識すべきことに配慮して試行錯誤を繰り返すことにさえできれば、きっと車いすキンボールスポーツも何らかの形で実現できる日がくることも夢ではないような気がしてきました。
このような気付きや発見が多かった車いすスポーツ体験会となりました。
最後になりますが、東京都障害者総合スポーツセンター高山課長を始め、体験会をお手伝いして下さった職員の皆様にはこの場を借りて心よりお礼申し上げます。
今回の機会を活かして今後の北区スポーツの発展・向上に貢献できるように引き続き研鑽を積んでいくことをお約束して今回のまとめとさせて頂きます。
ありがとうございました。